電車の向こう側。【完結】







学校に着くと、昇降口で茉希が手を振っていた。





 「おはよー、未来!」





 彼女の声はいつも明るい。



 未来の親友、日向 茉希(ヒナタ マキ)。
 染めたばかりの明るい茶髪が、朝日を受けてキラキラしていた。






 「おはよう、茉希!」


 「ねぇねぇ、今日の体育さ、持久走なんだって!」


 「えっ……もう、そんな季節?」


 「そう! 先生、やる気満ー々。あたしは帰りたいー。」








 二人で笑いながら、教室へ向かう。
 いつもと同じ朝の空気。
 いつもと同じ雑談。





 ——未来は、これが心地よかった。