馬車を降りて雑踏の中を進んでいく。
街の広間には、お祭り用の大きな木馬の飾りが目立つ荷車が、馬に引かれている。車輪だけでも二メートルはあるだろうか。
両端に並んだ出店には、虎の頭を縦に並べたような木彫りの置き物、花を模したアクセサリー、青銅のドラゴンが目につく。ドラゴンは女神のもうひとつの姿だ。
「このエリアは東の国って感じね」
「気に入った物があったら止まるぞ」
「それよりお腹が空かない?」
「そうだな。昼時だから屋台に行こう」
マリジェッダはエルーナの歩調に合わせながら歩いてくれた。
焼いた肉の串焼き、蒸したパンに包まれた肉、甘く煮詰めた豆のスープなどがある。
「やっぱり見たことない食べ物もあるわね」
「せっかく来たなら冒険してみるか」
「そうね。一人だったら揚げパンになりそうね」
小麦粉練った薄皮の中にミンチ肉を入れたのをスープで煮込んだもの選んだ。
屋台店から離れ、食べるためのスペースに向かう。
「これ食べたことあるの?」
「はじめてだ」
フォークで刺して口に運ぶ。もちもちしている。
「この香草の味は食べたことがないわね」
「ハズレではないな」
「厳しい! カミラさんのハーブのチキンと比べないで」
「あれはエグいくらい美味しいよな」
「完全に胃袋掴まれたわ」
周りにも人がいるので控え目に笑い合う二人。
食べ終わると食器を返却し、また歩きはじめる。
街の広間には、お祭り用の大きな木馬の飾りが目立つ荷車が、馬に引かれている。車輪だけでも二メートルはあるだろうか。
両端に並んだ出店には、虎の頭を縦に並べたような木彫りの置き物、花を模したアクセサリー、青銅のドラゴンが目につく。ドラゴンは女神のもうひとつの姿だ。
「このエリアは東の国って感じね」
「気に入った物があったら止まるぞ」
「それよりお腹が空かない?」
「そうだな。昼時だから屋台に行こう」
マリジェッダはエルーナの歩調に合わせながら歩いてくれた。
焼いた肉の串焼き、蒸したパンに包まれた肉、甘く煮詰めた豆のスープなどがある。
「やっぱり見たことない食べ物もあるわね」
「せっかく来たなら冒険してみるか」
「そうね。一人だったら揚げパンになりそうね」
小麦粉練った薄皮の中にミンチ肉を入れたのをスープで煮込んだもの選んだ。
屋台店から離れ、食べるためのスペースに向かう。
「これ食べたことあるの?」
「はじめてだ」
フォークで刺して口に運ぶ。もちもちしている。
「この香草の味は食べたことがないわね」
「ハズレではないな」
「厳しい! カミラさんのハーブのチキンと比べないで」
「あれはエグいくらい美味しいよな」
「完全に胃袋掴まれたわ」
周りにも人がいるので控え目に笑い合う二人。
食べ終わると食器を返却し、また歩きはじめる。

