「簡単に言うと個人で投資をしてる。株や不動産なんかに。あと店を買ったりもしてる。ここもその一つだ。安く買って高くで売る」
「ここは高く売れないだろう?」
「いやいや。今に化けるよ。化かして見せる。それが俺の仕事だ」と言ってアツシは店内を見回した。
そして「まだこれからだけどな」と言った。
若い女性店員がビールを運んできた。
アツシは女の子に目配せをした。
女の子は小さく微笑みながら視線を絡めた。
洋介は見て見ぬふりを装い乾杯の音頭を取り「早速で申し訳ないけど、俺はあまり時間がない。本題に入ろう」と言った。
「ああ、そうだな。ついつい」そう言うとアツシは椅子に座りなおした。
「水路の件ね。水路問題の坂本さん。調べてきましたよ。色んな手を使ってね。手間もかかった。でもだいぶ解ってきた。人となりもね」そう言うと自分を納得させるみたいに頷いた。
そして続けた。
「坂本家は先祖代々、農業をしてる。二年前から坂本ユウジさんが跡を継いだ。若かったころはやんちゃだったけど、大人になって農業大学に入って本格的な勉強をした。意外と苦労人だな、あの人は。その坂本さんの土地に高速道路が横断し近くにインターチェンジが出来た。そしてショッピングモールの計画が浮上した。まあよくある話だ。しかし坂本さんはその話に関心を示さなかった。そこで坂本さんの土地抜きで計画が進んだ。普通だったら、ショッピングモールを作るような広大な土地だったら、地権者が大勢いてまとめるのに十年はかかる。とても厄介な案件だ。だけど蓋を開けてみたら登記上の地権者は大勢いたけど、実権者は数人程度だった。だから話はここへ来て一気に進んだ。しかし計画地のど真ん中を横断する水路があることがわかった。ジュンの指摘通りだった。そしてその水路の先には坂本さんが代々運営する土地があった。水路を無くす事は坂本さんの土地を殺すことになる。知ってるとは思うが水利権というものがある。簡単にはなくせない。厄介な問題だ。だけど解決策がないわけではない。出口は見えて来てる」
アツシはここまで話すと来たばかりのビールを飲み干した。
「ここは高く売れないだろう?」
「いやいや。今に化けるよ。化かして見せる。それが俺の仕事だ」と言ってアツシは店内を見回した。
そして「まだこれからだけどな」と言った。
若い女性店員がビールを運んできた。
アツシは女の子に目配せをした。
女の子は小さく微笑みながら視線を絡めた。
洋介は見て見ぬふりを装い乾杯の音頭を取り「早速で申し訳ないけど、俺はあまり時間がない。本題に入ろう」と言った。
「ああ、そうだな。ついつい」そう言うとアツシは椅子に座りなおした。
「水路の件ね。水路問題の坂本さん。調べてきましたよ。色んな手を使ってね。手間もかかった。でもだいぶ解ってきた。人となりもね」そう言うと自分を納得させるみたいに頷いた。
そして続けた。
「坂本家は先祖代々、農業をしてる。二年前から坂本ユウジさんが跡を継いだ。若かったころはやんちゃだったけど、大人になって農業大学に入って本格的な勉強をした。意外と苦労人だな、あの人は。その坂本さんの土地に高速道路が横断し近くにインターチェンジが出来た。そしてショッピングモールの計画が浮上した。まあよくある話だ。しかし坂本さんはその話に関心を示さなかった。そこで坂本さんの土地抜きで計画が進んだ。普通だったら、ショッピングモールを作るような広大な土地だったら、地権者が大勢いてまとめるのに十年はかかる。とても厄介な案件だ。だけど蓋を開けてみたら登記上の地権者は大勢いたけど、実権者は数人程度だった。だから話はここへ来て一気に進んだ。しかし計画地のど真ん中を横断する水路があることがわかった。ジュンの指摘通りだった。そしてその水路の先には坂本さんが代々運営する土地があった。水路を無くす事は坂本さんの土地を殺すことになる。知ってるとは思うが水利権というものがある。簡単にはなくせない。厄介な問題だ。だけど解決策がないわけではない。出口は見えて来てる」
アツシはここまで話すと来たばかりのビールを飲み干した。

