文化祭の翌日、学校に行った。

「あ〜、結局来なかったねぇ、夜宮さん。」

目を合わせないように視線を下げて歩く。

「聞こえてるぅ?」

「おーい、シンデレラ?」

「劇、お前がいないから凛ちゃんが二幕やったんだぞ。」

散々言われている。もう、どうでもいい。

どうせ、家でも月斗にぃは菜月の方が優先で、私はほったらかされる。

午前授業の間も、女子の中で、私にだけ回らないメモが回っていた。

昼休み、喉に何かがせり上がってくる感覚を覚えた。

トイレに入り、鍵をかける。

「オエッ、ゲホゲホッ」

口から何かが垂れる。手で拭うと赤い液体。血だ。

医療知識がなくても、血を吐くのがやばいことくらいわかる。

出血してるなら私は貧血で血止まりにくいし。

私は隠して、教室に戻った。午後の授業も受けた。

帰りの電車には、たくさん人がいた。

家の最寄り駅から歩いていると、私の焦点は定まらなくなった。

私の意識はなくなり、その場に倒れた。