朝起きたら、菜月の吐息が荒い。顔も真っ赤。

熱があるようなので、そっと体温計を挟んだら37.9度。

これ以上上がったらやばいな…俺は氷枕をとって来た。

「ゆっくり寝てな。」

キッチンに行って朝ごはんを作り、柚月を待つ。

「おはよ。」

柚月は髪も結び、制服も着ている。学校行く気満々だ。

「柚月、今日は俺休みだから学校行ってこい。」

俺はそれだけ言って菜月の様子を見に行く。

菜月、熱上がっているな。柚月が出たら病院に注射打ちに行こう。

そう思って菜月の頭を撫で、ダイニングに戻る。

柚月の食器は下げられていて、ローファーも無くなっていた。

学校に言ったんだろう。あいつはああ見えて結構頭いい。

菜月をそっと抱き、車に乗せる。

菜月は軽い。153cm、37kgだ。小柄で可愛い俺の妹。

片割れは、身長は菜月と同じくらいだが、体重に関しては知らない。

菜月に解熱剤の注射を打つ。

「いたぃ…ヒック」

菜月は痛がる。筋肉注射だからそれなりに痛いはずだ。

固定は菜月の主治医で俺の同期の礼央にやってもらった。

帰って菜月を寝かせる。俺は書斎で仕事する。

柚月が帰ってくる。柚月はまっすぐ自分の部屋に行く。

俺は柚月に夕飯だけ渡す。この時間、柚月は勉強してるからだ。

柚月は俺が知らない間に食べ、お風呂に入って寝てくれる。

菜月は熱が高いから体をふくだけ。俺は菜月と眠りに落ちた。