俺は昼休み、柚月ちゃんの病室に行った。告白するためだ。

「柚月ちゃん、話したいことがある。中庭に行かない?」

「もちろん。」

すぐ答えてくれた。車椅子に乗せて中庭に行く。

今はもう葉桜になっている桜の下で止める。

「暑くない?」

「はい。話ってなんですか?」

柚月ちゃんと目を合わせてしゃがむ。

「俺、7月。柚月ちゃんが入院しきた時。その時に、気持ちに気づいたんだ。」

心臓がドクドクと大きな音を立てる。

「俺、柚月ちゃんが好きです。」

柚月ちゃんの顔は真っ赤。

「私も、先生の優しいところとか、全部好きっ…!」

「よかった。俺と、付き合ってください。」

嬉しい。柚月ちゃんも泣いてる。

「もちろん、喜んで。」

俺と柚月ちゃんは抱き合った。

「柚月、病室に戻ろうか。」

しばらく抱き合ったあと、俺はそう言った。あんまり出過ぎると良くない。

「わかった…」

「柚月も名前で呼んでね。」

ちょっと意地悪してみる。

「け…ぃ…た…?」

可愛すぎるだろ…。

「よし。はい、骨折治るまで基本的に安静でね。」

俺は柚月の病室を出た。