私は… 〜私を救ってくれた人〜

「…ということです。」

翌日の昼休み、月斗にぃに話終わるまで一切口を聞かないことを条件に話した。

「…俺、柚月のこと考えるとか言いながら、何もできてなかったんだな。」

月斗にぃがぽろっと言う。

「柚月が抱え込んでいたこと、知らなかった。俺、言って欲しかったな。」

月斗にぃの誠実な瞳。月斗にぃ、もう一度、信じていいですか…?

「絶対、次から言うから。月斗にぃも、受け止めてくれる…?」

「もちろん!約束する。絶対、次はちゃんと聞く!」

私は幼い頃みたいに、月斗にぃの腕に抱かれた。

「じゃあ、俺は休憩終わるから。圭太が来るから、ここで待ってな。」

月斗にぃは出ていく。入れ替わりくらいのピッタリなタイミングで、本田先生が来る。

「柚月ちゃん、話したいことがある。中庭に行かない?」

「もちろん。」

嬉しかったし、二つ返事で答えた。話したいことってなんだろう…