私は夜宮菜月。中学二年生13歳。

私には兄と双子の妹がいます。双子の妹、柚月が退院してきました。

柚月は疲れもあって、昨日はすぐ寝ちゃったんだ。

柚月の学校は頭のいい私立。今は夏休み中で、あと二週間で学校開始だったな。

私は地元の公立。休みも多いし仕方ないよね。

「ゆーつーき。朝だよ。」

今日は調子がいいから、病み上がりの柚月とまったり過ごそうと思います。

「おはよ。朝ごはん何?」

「サンドイッチ。月斗お兄ちゃんが作ってた。」

柚月は座ってサンドイッチを黙々と食べる。

「ご馳走様。洗い物しとくよ。」

柚月は家事が得意。私もできるっちゃできるけど柚月の方が上手い。

洗い物は柚月に任せて私は自室に行く。勉強しなきゃ。

数学が苦手。単項式…多項式…次数が項の…定数項?

全くわかんない、と思いながら教科書と睨めっこした。