退院の日、月斗にぃの帰宅に合わせて帰ることにした。

「うん、喘息も出てないし、熱もない。採血の結果もよし。いいよ。」

「やった、ようやく退院…」

一ヶ月と少しだったけど、私には意外と長く感じた。

入院してなかった期間が長過ぎたのかな…

「約束は守ってね。薬飲んで健診くること!」

「わかったよ。」

本田先生と会えなくなるのは少し寂しいけど、押し込めて笑顔を作る。

「柚月。帰ろうか。」

月斗にぃの車に座って、シートベルトを閉める。

久しぶりの家。菜月の体調、今日は大丈夫なんだよね。

「ただいま。」

「柚月!おかえり。今日は私が作ったの。カレーだよ。」

菜月の料理、思えば食べるの初めてかも。楽しみ。

「菜月、ありがとう。食べようか。」

菜月のカレーは優しい味がした。私は疲れもあって、すぐに寝た。