翌日、一番に胃カメラをした。

「はい、カメラ入るよ。ちょっと苦しいと思うけど頑張れ。」

太い管が入る。えずく。苦しい。

「もう大丈夫。カメラ入ったよ。」

本田先生はモニターを見る。

「荒れてるね。胃潰瘍だわ。カメラ出すよ。」

カメラを出してもらって、消化器内科の先生がきた。

「ひどいな。胃がキリキリしたのはいつから?」

弱いのは中1の12月くらいからあった。4月になって悪化し、今に至る。

「去年の12月から…ひどくなったのは今年の4月です。」

先生は呆れたようにため息をついた。

「胃が痛いのが1ヶ月続いた時点で言わなきゃダメ。」

その後もお説教を受け、解放してもらって病室に帰った。

「柚月ちゃん、大丈夫?疲れてない?」

本田先生が言う。私は頷いてベットに乗る。

「原因を調べてくれてるから、あとでくるね。」

本田先生は病室を出て行った。私は携帯を取り出す。

登録された連絡先はお父さん、お母さん、月斗にぃと菜月だけ。

お見舞いに来てくれるのは月斗にぃだけだろう。

私は瞑って、眠りに落ちた。