「フフッ、負けず嫌いの恋杏、わかりやすいね〜!そういうところ好きだよ」
「う、うるさいっ!自信ないわけないからっ!園田さんはいわゆる綺麗系の顔でしょ?男の子はねぇ、私みたいな守ってあげたくなるようなかわいい系が好きなの!」
そう。
あの高嶺の花王子だって、私にアプローチされたらコロっといっちゃうに決まってる。
男の子はどうせみんな同じなんだから。
「ふーん。じゃあ、あのそのかわいい顔で、芳沢くんを落としてみてよ」
「……えぇ、もちろん!芳沢くんを落として、私の可愛さが一番強いって証明してあげる!」
勢いで思わずそう言ってしまったら、ふたりは互いに目を合わせニッと笑った。
……やられた。
「もし振られたら、私たちにもその弁当食べさせて」
「え何その提案めっちゃいい!」
真央の図々しすぎるセリフにすぐさま美遥が乗っかる。
本当に……この子たち……でも、だから好きなんだけど。
私がお嬢様だろうが、わがままだろうが、持ち上げたりせず、受け止めて、指摘してくれる。
ひとりっ子の私にとって、お姉ちゃんのような存在ができたような感覚で。
「いくらでも食べさせてあげる!特製デザートもつけて!」
胸を張って言うと、ふたりがにやりと笑う。
まぁ、悔しくて思わず強気なことを言っちゃったけど、すれ違う男の子みんなの目をハートにさせてきたこの私だ。
芳沢芹司くんだって私がちょっと本気を出せば、ドキッとしちゃうに決まってる。
なんて。
この時の私は、自分のこの発言に後悔することになるなんて、思っても見なかったんだ。



