さくらびと。美桜 番外編(2)





しばらく無言で桜を見上げていた二人。やがて美桜が口を開いた。






「来世で……もし、また出会えたら。」





その仮定が現実味を帯びて聞こえ裕紀は目を伏せた。







「同じ職場で働けたら、楽しいだろうなぁ。」






「美桜……」






「あなたが診察室で患者さんを笑顔にして……」





「美桜が助手席でカルテ整理してたり?」







「そう!毎日バタバタして……でも、それはきっときっと、幸せな毎日でしかないよ。」






彼女の想像が裕紀の心に暖かい灯をともした。







だが同時に現実の残酷さが胸を刺す。




「そうだね……」




「うん」




美桜は静かに頷いた。二人の間に重い沈黙が落ちる。





「あと、一つだけお願いしてもいい?」




その問いに裕紀は即答した。