医学生の忙しさにも慣れてきた冬の終わりのある日、裕紀は決心した。 もう彼女と出会ってから一年以上が過ぎていた。 美桜の傷も少しずつ癒えてきたように見えた。 いや、彼女は自分の力で立ち上がり、前を向いて歩き始めていた。 「美桜、話があるんだ。」 卒業論文に追われている美桜をゆっくりと連れ出し、高台の公園に向かった。 まだ寒い季節だが、遠くに見える桜の枝には小さな蕾が見えていた。 「どうしたの?改まって」