君と始める最後の恋

 車を走らせて15分程で沙羅さん達の家に到着して、紬を1時間程お願いする。

 そのまま2人きりの車内で助手席に座ったけど会話は無い。
 何から切り出せばいいか分からない。

 この無言が少し堪えてきた頃、類くんがよく行くカフェのドライブスルーに入って、コーヒーとレモンティーを2つ購入して渡してくれる。


「ん。」

「…ありがとうございます。」


 私が好きな物を当たり前に分かってくれているところとか優しさに触れたら好きだと思えるのに、家の事になると素直にありがとうだけ思って動けない。

 負担を掛けてしまっていると頭が働いてしまう。

 店の駐車場に車を止めて、類くんが少し一息吐く。


「いつから溜めてた?」

「え?」

「爆発したの、今日会社来たことがきっかけじゃなくてもっと前から思う事あって我慢してたんじゃないの。君の事だし。」

「…情けなさ過ぎて言いたくないです。というか、私がこんな事言われたらきっと嫌になるから、言いたくない。」


 そりゃそうでしょ。

 きっと類くんは私の為に、紬の為にって出来ることをしてくれているだけなのに、それを見て自分が卑屈になって嫌になったなんて…、こんな我儘で最低な事ない。


「本当、うざい。」


 類くんのそんな呆れた様な声が車内に響き、傷付く。