御影くんは私をご所望です



非常階段は生徒も普段から使える場所なんだけど、あまり使う人はいない。というのも、非常階段は昼間でも結構雰囲気が怖い。学校の奥の方にあるって言うのも理由のひとつなんだろうな。

だから、非常階段は人が寄り付かないところで聞かれたくない話をするならもってこいな訳で。

結局差出人が気になる私は非常階段まできちゃったんだけど…。


「誰もいない?…まだ来てないのかな」


呼び出しておいてまだいないのかい!と心の中で思いながら階段に座り込む。それにしても誰なんだろう。


仲のいい男の子なんてそこまでいないし、女の子も呼び出しなんてするか?と思ってしまう。


呼び出される心当たりが無さすぎる。



「あの」



うぅ゛〜〜ん、と唸っていると後ろから声をかけられた。

あれ、この声さっき近くで聞いてたような…?


反射で立ち上がりバッと振り向いて目を見開く。


「御影くん!?」


「あの、はい。御影です。」


えっ待って。待て待て待て。御影伊織?

ん?つまり私を呼び出したのは御影伊織?


「………それはない。うん。ないない……」


「?とりあえず隣に座っても良いですか」


「へっ!?えぇ、どう、ぞ?」


「ありがとうございます」と丁寧にお礼を言いながら私の隣を座る。え。どういう、ちょっと本当に勘弁して欲しい。私の頭が追いついていない。