道隆は、二人を見守りながら、心の中で深く息を吐いた。
ゆいと竜也の選択は、もはや揺るがないものであり、これから彼女がどう歩むのかを決めるのは、ゆい自身の力だ。
彼女にはそれを乗り越える力がある――それを信じて、道隆は無言で歩を進めた。

だが、道は険しい。
道隆はその思いを強く胸に刻み込みながら、再びゆいと竜也に向かって歩み寄った。

「お前らはもう、後戻りできねぇ。」
道隆の声が静かに響く。
「これからの道を切り開けるか、全てを失うか――その覚悟を持っていろ。」
その言葉には、道隆がこれまでどれだけ多くの試練を乗り越えてきたのかが、にじみ出ていた。

ゆいは静かに頷いた。
「分かってます。私、これからどんな道でも進みます。」
その言葉に、道隆は少しだけ満足げに頷くと、ゆいと竜也を見送った。