ゆいは竜也とともに、暗い廊下を歩きながら心を整理していた。
飛鳥を選ばなかったことが、果たして正しいのか、それとも間違いだったのか。
その答えはまだ分からなかった。しかし、今はただ竜也の手を握りしめ、彼と一緒に進んでいくしかないという覚悟を持っていた。

竜也がいる限り、私は強くなれる。
その気持ちが、ゆいの心の中でどんどん強くなっていった。

「もうすぐだ。」
竜也の声が、どこか遠くから聞こえてきた。

ゆいは彼を見上げると、彼の瞳の中に今まで見たことのない決意を感じた。
「竜也、どうして……私を選んだの?」
その問いは、長い間抱えていたものだった。
竜也が自分を選んだ理由を、知りたかった。

竜也は少し黙ってから答えた。
「お前が、俺にとって最も大切な存在だからだ。」
その言葉には、何の偽りもないと感じた。
「俺が守りたいのは、お前だけだ。」
ゆいはその言葉を聞いて、胸が締めつけられるような思いがした。