日美子は、最初は渋っていたが、
「わかった⋯⋯行く」
その言葉を聞いた玲司は狂喜乱舞。
夏祭り当日、まだ幼い二人は、可愛らしくおててつないで屋台を見てまわった。
ふと、日美子は、ある屋台の前で立ち止まった。
「ひよこ釣り⋯⋯?日美子、これやりたいの?」
日美子は頷き、真剣な顔でひよこ釣りを始めた。
しかし、不器用な日美子は、小遣いを全部使い果たしても釣ることができなかった。
見かねた玲司が、
「僕が釣ってあげる」
器用な彼は、実にあっさりと釣った。
「はい」
ひよこを日美子に渡すと、日美子は大事そうに両手でひよこを包んだまま、
「ありがとう」
天使のような笑みを玲司に向けた。
その笑顔を見た瞬間、玲司の人生は終わったのか、それとも、始まったのか。
今までも、玲司は日美子のことが好きだったが“好き”の意味が大きく変わってしまった。
つまり、恋に落ちた瞬間だ。
「わかった⋯⋯行く」
その言葉を聞いた玲司は狂喜乱舞。
夏祭り当日、まだ幼い二人は、可愛らしくおててつないで屋台を見てまわった。
ふと、日美子は、ある屋台の前で立ち止まった。
「ひよこ釣り⋯⋯?日美子、これやりたいの?」
日美子は頷き、真剣な顔でひよこ釣りを始めた。
しかし、不器用な日美子は、小遣いを全部使い果たしても釣ることができなかった。
見かねた玲司が、
「僕が釣ってあげる」
器用な彼は、実にあっさりと釣った。
「はい」
ひよこを日美子に渡すと、日美子は大事そうに両手でひよこを包んだまま、
「ありがとう」
天使のような笑みを玲司に向けた。
その笑顔を見た瞬間、玲司の人生は終わったのか、それとも、始まったのか。
今までも、玲司は日美子のことが好きだったが“好き”の意味が大きく変わってしまった。
つまり、恋に落ちた瞬間だ。



