あの後も……大変だったなぁ。
全校生徒が集まったんじゃないかってくらいの大群が、騒動を聞きつけて押し寄せてきて、一年生だけでもその階はぎゅうぎゅう詰め。
階段まで人で埋まってた。
頭が割れそうなくらいの喧騒と騒音と雑音。
もちろん、みんなのお目当てはジローさんたち白鷹ファミリー。
今までなら彼らに近づくなんて絶対できなくて、どこからか生まれた噂に尾ひれをつけて、話に花を咲かせるだけだった。
そんな彼らが全員揃うだけでも奇跡なのに、さらにバスケ部と試合するっていうんだから、そりゃもうお祭り騒ぎにもなる。
事態はいよいよ収拾つかなくなって、パニック状態。
ついに先生たちまで出てきて、混乱を収めようと生徒を教室へ追い返していた。
例の、田川の味方についた学年主任もいて、私を見つけるなり──
“花鳥、またお前か!”
そう怒鳴りつけてきた。
あの人のなかじゃ、完全に私は問題ばかり起こす厄介な生徒になってた。
善は田川。悪は私。
そんな構図が、もう出来上がってる。
私の惨めな格好を目にしても、何も思うことはないらしかった。
“風切……!?それに……お、お前もしかして、白鷹か?”
私と一緒にいたハイジとケイジくんにも、学年主任は眉根を寄せ、露骨な嫌悪を滲ませた表情を向けた。
けれど、ウルトラマンジローにはさすがにこのオヤジも、驚きを隠せなかったみたいだった。
“ウルトラマンデスガナニカ”
“…………”
棒読みのジローさんの返事に、オヤジは何か言うのも諦めたようだった。
“ま、まあとにかく……花鳥。せっかく大目にみてやったのに、お前はまったく反省の色が見られんな。放課後、職員室に来い。ここまできたら何の処分もなしというワケにはいかん。俺がそのヒネくれた根性、たたき直してやる”
怒りを通り越して憎かったんだと思う。
この人の話なんか、聞きたくもなかった。
伝えたい言葉なんてないし、伝わるはずもないから。


