肩を落とすハイジに、容赦なくタイガーマスクが罰を言い渡す。
それを聞いたハイジは、呆れ半分、諦め半分の顔でタイガーマスクに言い放った。
「だいたいアンタらな、ホントにそんなん被って出てくるなんて何考えてんだよ!!」
「ひがむなひがむな、オメーのキモチはよ~くわかる。俺みてーにびしっとキメたかったってのも、痛ェくらい伝わってくる。だからオメーらマリ〇ブラザーズにも、やっただろ。アカレンジャーとミドレンジャーのお面。なんでつけてねーの?」
「「つけれっかあんなモン!!」」
完璧なタイミングのツッコミ。
ハイジとケイジくんの声がピタッとハモって、さすが双子だなと感心してしまった。
そっか、やっぱ風切ツインズにもヒーローグッズが用意されてたんだ。
しかしアカレンジャーとミドレンジャーて。
バラッバラですがな。ヒーロー大集合ですがな。
どうやら双子はヤンキーレンジャーになるのを全力で拒否したらしい。
うん、そりゃ拒むよね。
そう考えると、ジローさんとタイガはやっぱ常人離れした精神力を持ってる。
「そういやお前、今までどこにおったん」
吐き気から回復したケイジくんは、ポケットに手を突っ込み、遅れてきたハイジを白けた目で見た。
「俺は、……」
「マリモの養殖場で修行してたんだよ、文句あっかコノヤロー」
「行ってねーよ、勝手に答えんな!!」
「ワリーワリー、マリモが進化するとマリモッコリくんになるのかと思ってよ~」
ハイジが答える前に、タイガーマスクがちゃちゃを入れる。ハイジはぷんぷんしてた。
ふっ。甘いなタイガーマスクよ。
もうハイジはまりもっこりなんだよ!!
すでに究極の進化形態、キング・オブ・まりもっこり!!しかもカルピス溺愛というオプション付き!!
なーんてね。
言ったら何されるかわかんないし、言わないけどね。
「屋上だよ」
みんなの視線が集まる中、ハイジはどこか遠慮がちにそう呟いた。
「屋上?屋上ってお前、まさかまた……」
「ちげーよ、お前が考えてるようなことは何もねえ」
「じゃあ何しとったん」
「俺は、」
「俺は?」
「俺はなァ、その、つまり、こっ……」
「『こっ』?」
「こーごーせーだよ、決まってんだろ!!」
なっ……
なんてこったい!!!
ハイジ……。
本当にまりもだったんだ……。


