“ヒドいよね、悪いのはあの子のほうなのにさ……”
“ほんと……咲妃ちゃんカワイソウ……”
“私、白鷹先輩に憧れてたけど、なんか……ね”
“あんな人だったんだな”
でも、私を守ってくれることで、ジローさんまでもが誤解されてしまう。
『見損なった』とか『最低』だとか、みんなが軽蔑の眼差しで彼を睨むように見ているのが──
嫌で嫌で、たまらない。
私のせいで、彼までもが謂れのない罪を着せられるなんて、耐えられないのに。
「つまんねーこと考えてんだろ。『自分だけの問題』だとか、『俺たちは関係ない』とか。どーせそういうことだろ。いいか、今すぐ捨てちまえそんなモン。考えるだけムダだ」
どうして……?
いつもは、鈍いのに。
どうしてジローさん、私の気持ちわかっちゃうの?
彼の低くて落ち着いた声に、目頭が熱くなっていくのをこらえることなんてできない。
「冗談じゃねえ。守らせろよ、俺に」
ジローさん
「生きるんだろ、俺と」
ジローさん、
「俺も決めた」
ジローさん……
「お前と生きる。そう、決めたんだよ」
好き。
大好き。
死ぬほど、好き。
好きすぎて、死んじゃう。
ああ、でも死んじゃダメだ。
生きるんだもん。
ジローさんと、一緒に。
これから、いっぱいいっぱい思い出作るんだ。
彼らと過ごすようになってから、私は涙もろくなった。
どこまでも一途で、まっすぐで、
一本道を駆け抜ける彼らの情熱に、心を動かされるから。
やっぱり私は、こらえきれずに涙を流していた。


