気まぐれヒーロー2




「やっぱコレいらねー」


安心したのも束の間、ウルトラマンジローはお面を外そうとした。
ただのジローに戻るつもりらしかった。


「あかんあかん、取ったらあかん!!」

「何やってんだオメーは!!まだ終わってねーんだ、つけとけ!!何のための仮面だ!」


脱皮しかけたジローさんを、ケイジくんとタイガーマスクが慌てて止めに入る。

ジローさんは「イヤだ、俺はタマを舐める方が大事なんだ」と抵抗していたけれど、二人の決死の押さえ込みに負けて、結局ウルトラマンを辞めるのは諦めさせられていた。


そこまでお面にこだわる理由もわからないし、なんで取っちゃダメなのかもわからない。


そして何より心配なのが、彼らに憧れる生徒たちの前で、ジローさんのド天然な一面を晒けだしていいのかということだった。



「おい、タマ!!」

「は、はいっっ」



タマ呼ばわりも、みんなの前ではちょっと控えてほしい……!!

くわっと凄い気迫で呼んでくるウルトラマンジローに、そんなお願いはできなかった。


ケイジくんとタイガーマスクに邪魔されたせいか、ジローさんは殺気立っていた。恐ろしかった。



「お前を食べようとしたのはどいつだ、教えろ」

「ふえ?た、食べ……?」

「焼きそばとかニンジンとかキャベツとか、美味しく頂けるように味付けされてんじゃねーかお前!!許せねえ、俺の許可なしに勝手なマネしやがって!!お前は俺が食うって決めてんだよ!!」



えええええ!!

私、ジローさんに食べられる予定だったの!?

わ、私……食用だったの!?



「ほー、今日のジローはやけに攻めるじゃねーか。オメーを食いてえなんてな~。ぺろっと頂かれて、バージン捧げろよ」



え、そっち!?そっちの意味!?


タイガーマスクになっても、タイガはやっぱりエロかった。



「早く教えろ、どいつだ!!」

「ジ、ジローさん。なんか危なげなんですけど……」

「あったりめーだ、俺のモンに手ェつけやがってタダじゃおかねえ!」



こ、怖い!!


ヒートアップしたジローさんは、ウルトラマンの顔してても背負ったオーラがバリバリ殺気を放っていて、危険そのものだった。


言えるわけがない、こんなジローさんに。

口を割るわけにいかない……!!



そして、ジローさんは──




「時間がねえんだよ、3分しか!!!」




すっかりウルトラマンになりきっていた。