「やっぱコレいらねー」
安心したのも束の間、ウルトラマンジローはお面を外そうとした。
ただのジローに戻るつもりらしかった。
「あかんあかん、取ったらあかん!!」
「何やってんだオメーは!!まだ終わってねーんだ、つけとけ!!何のための仮面だ!」
脱皮しかけたジローさんを、ケイジくんとタイガーマスクが慌てて止めに入る。
ジローさんは「イヤだ、俺はタマを舐める方が大事なんだ」と抵抗していたけれど、二人の決死の押さえ込みに負けて、結局ウルトラマンを辞めるのは諦めさせられていた。
そこまでお面にこだわる理由もわからないし、なんで取っちゃダメなのかもわからない。
そして何より心配なのが、彼らに憧れる生徒たちの前で、ジローさんのド天然な一面を晒けだしていいのかということだった。
「おい、タマ!!」
「は、はいっっ」
タマ呼ばわりも、みんなの前ではちょっと控えてほしい……!!
くわっと凄い気迫で呼んでくるウルトラマンジローに、そんなお願いはできなかった。
ケイジくんとタイガーマスクに邪魔されたせいか、ジローさんは殺気立っていた。恐ろしかった。
「お前を食べようとしたのはどいつだ、教えろ」
「ふえ?た、食べ……?」
「焼きそばとかニンジンとかキャベツとか、美味しく頂けるように味付けされてんじゃねーかお前!!許せねえ、俺の許可なしに勝手なマネしやがって!!お前は俺が食うって決めてんだよ!!」
えええええ!!
私、ジローさんに食べられる予定だったの!?
わ、私……食用だったの!?
「ほー、今日のジローはやけに攻めるじゃねーか。オメーを食いてえなんてな~。ぺろっと頂かれて、バージン捧げろよ」
え、そっち!?そっちの意味!?
タイガーマスクになっても、タイガはやっぱりエロかった。
「早く教えろ、どいつだ!!」
「ジ、ジローさん。なんか危なげなんですけど……」
「あったりめーだ、俺のモンに手ェつけやがってタダじゃおかねえ!」
こ、怖い!!
ヒートアップしたジローさんは、ウルトラマンの顔してても背負ったオーラがバリバリ殺気を放っていて、危険そのものだった。
言えるわけがない、こんなジローさんに。
口を割るわけにいかない……!!
そして、ジローさんは──
「時間がねえんだよ、3分しか!!!」
すっかりウルトラマンになりきっていた。


