気まぐれヒーロー2




「おうおうシラを切るんじゃねえ、このグレル〇ージが!!こちとらお前の悪事は見抜いてんだよ、てやんでいバーロー!!」

「お、おい待て!!なんで急に江戸っ子になんだ!それに俺はルイー〇じゃねえ、ハイジだ!っつかルイ〇ジはイヤだ、俺はマリ〇がいい!!」

「バカ言ってんじゃないよ、そんな緑の頭して〇リオがいいだって!?お前さんにゃ主役を張るなんざ百年早え、髪の毛赤にしてチョビヒゲ生やしてから出直してきな!!」

「ジョーダンじゃねえ、んなことしたらケイジと区別つかなくなんだろーが!!」

「あーもううるさい!帰れ帰れ、お前なんかアルプスにとっとと帰っちまえ!!」

「ムチャクチャだなお前!?」



余りに白々しいハイジの態度に、むかっ腹が立ってどうしようもなかった。

どこまで私を振り回せば、気が済むんだ。


私がむすっと黙り込む横で、ハイジは険しい顔をして自分のスマホを取り出した。しばらくいじっていると、突然目を見開き、画面に釘付けになっていた。


「……何だこりゃ……どうなってんだ。なんで勝手にこんなLIMEが……」


うわ言のようにぼそぼそと言葉を落とすハイジは、本気でLIMEのことを知らなかったみたいで。

その目に映っているのは、たぶん自分のスマホから私へと送られたであろう『例のメッセージ』のはず。


「昨日?昨日の夜、この時間帯俺何してた……?」


床を見つめ、独り言をつぶやきながら記憶を辿ろうとするハイジ。

私はただ、じっと疑惑の視線を投げるしかなかった。


ハイジのスマホからなのに、送り主はハイジじゃない。


じゃあ一体誰が?

誰がこんなイタズラを……?


待てよ。イタズラ?

イタズラ……

イタズラといえば……



「ああっ!わかった、あの人だ!!ぜってーそうだ!!」



私が“ある人物”を思い浮かべたのと、ハイジが叫んだのとほぼ同時だった。

もしかすると、私の勘は当たってるかもしれない。



「思い出したの?」

「おお。クロちゃんだ」



やっぱり!?

やっぱりタイガだったの!!?


当たってたじゃん、勘!!

っていうか何で!?何でアイツそんなことしたの!?