Moon Venus

「陛下や皆さんの登場で逃げれてしまったではありませんか」


果たしてこれが、王家に仕える使用人の言葉だろうか…


でも、メリザの言う通りクローディアたちの登場でシオンが逃げたしたのは事実




扉の奥では、動き回ったせいか、目がクラクラして床に座り込んだ詩音


ドアを背に座り込んだため


「メリザです。開けてくださいませ」


メリザがノックする度に、背中にその振動が直に伝わる



クラクラする目元を手で覆った

「吐きそ……」


ゆっくり立ち上がって、ノロノロと奥へ行くとバスルームがあった


「…目いたっ…」


目は痛いわ、吐きそうだわ

自分で自分が情けない