「でしたら、明日は久々に街へ出かけませんか? なんとなく気晴らしがしたい気分でしたの!」


 ロゼッタが言うと、クロエは嬉しそうに瞳を輝かせる。


「やった! だったら、新しいドレスがほしいから、一緒に選んでよ! 男ウケよさそうなかわいくて清楚なやつがいいなぁ。ロゼッタに選んでもらったら間違いないんだもの。今度の夜会で着ていきたいから」

「了解ですわ。お任せください」


 話しながら、ロゼッタのテンションも上がってくる。
 ここ最近、知らず知らずのうちに婚活を頑張りすぎて、かなり気を張っていたらしい。クロエとならば、肩肘張らずに過ごせるし、駆け引きも何も必要ない。自然体で過ごすことができるだろう。


「それじゃあ、また明日ね」

「ええ、楽しみにしております」


 おやすみの挨拶をして、その日は解散することになった。