「――言っておくけど、俺はまだ諦めたわけじゃないよ」
クローヴィスの言葉に、ロゼッタは「え?」と目を丸くする。
「ライノアと一緒に隣国に行くだけで、すぐに結婚をするわけではないだろう? だったら、俺にもチャンスはあるわけだ」
「殿下……」
クローヴィスはロゼッタの方を向くと、真っ赤な瞳を細めて笑った。
「いや、たとえ結婚しても関係ない。……待つよ、いつまでも。『俺がいい』と思ったら、いつでも帰ってきてほしい。俺はこの場所でずっと、何年でも、君のことを――ロゼッタ嬢の幸せを想ってる」
「クローヴィス殿下」
ロゼッタはクローヴィスの手を握り、満面の笑みを浮かべる。
「ありがとうございます」
クローヴィスは力強くうなずくと、静かに目をつぶるのだった。
クローヴィスの言葉に、ロゼッタは「え?」と目を丸くする。
「ライノアと一緒に隣国に行くだけで、すぐに結婚をするわけではないだろう? だったら、俺にもチャンスはあるわけだ」
「殿下……」
クローヴィスはロゼッタの方を向くと、真っ赤な瞳を細めて笑った。
「いや、たとえ結婚しても関係ない。……待つよ、いつまでも。『俺がいい』と思ったら、いつでも帰ってきてほしい。俺はこの場所でずっと、何年でも、君のことを――ロゼッタ嬢の幸せを想ってる」
「クローヴィス殿下」
ロゼッタはクローヴィスの手を握り、満面の笑みを浮かべる。
「ありがとうございます」
クローヴィスは力強くうなずくと、静かに目をつぶるのだった。



