「だって、わたくしはお金が大好きですもの。いい暮らしをしたいと思うこと、お金を基準にして男性を選ぶことのなにがいけませんの?」
「なっ……常識的に考えて悪いに決まっているでしょう?」
アバルディアが声を荒げる。ロゼッタはふぅと息をついた。
「常識ってなんでしょう? こんな場で義理の娘を糾弾するような方に常識を語られたくありませんわ」
「なんですって!?」
「だってそうでしょう? 国王陛下や王族の皆さまがいる場でするようなお話じゃございませんもの。本当に恥ずかしいのはどちらです?」
アバルディアがワナワナと体を震わせる。けれどロゼッタはもう、アバルディアを怖いとは思わなかった。
(これまでのことは無駄じゃなかった)
ロゼッタはあの夜、ライノアからもらった言葉を思い返す。
幸せになりたい、アバルディアの呪縛から逃れたいと藻掻いてきた日々があるからこそ、今のロゼッタは存在する。ロゼッタはアバルディアに立ち向かえるぐらい強くなった。幸せになりたいから。絶対になると決めたから。
だから、ロゼッタはもう逃げない。己の正直な気持ちをここでアバルディアに伝えるのだ。
「許せない。この私に向かってなんてことを……!」
アバルディアが勢いよく手を振り上げる。ロゼッタが静かに息を呑んだその時だった。
「なっ……常識的に考えて悪いに決まっているでしょう?」
アバルディアが声を荒げる。ロゼッタはふぅと息をついた。
「常識ってなんでしょう? こんな場で義理の娘を糾弾するような方に常識を語られたくありませんわ」
「なんですって!?」
「だってそうでしょう? 国王陛下や王族の皆さまがいる場でするようなお話じゃございませんもの。本当に恥ずかしいのはどちらです?」
アバルディアがワナワナと体を震わせる。けれどロゼッタはもう、アバルディアを怖いとは思わなかった。
(これまでのことは無駄じゃなかった)
ロゼッタはあの夜、ライノアからもらった言葉を思い返す。
幸せになりたい、アバルディアの呪縛から逃れたいと藻掻いてきた日々があるからこそ、今のロゼッタは存在する。ロゼッタはアバルディアに立ち向かえるぐらい強くなった。幸せになりたいから。絶対になると決めたから。
だから、ロゼッタはもう逃げない。己の正直な気持ちをここでアバルディアに伝えるのだ。
「許せない。この私に向かってなんてことを……!」
アバルディアが勢いよく手を振り上げる。ロゼッタが静かに息を呑んだその時だった。



