婚活令嬢ロゼッタは、なによりお金を愛している!

「俺は――振られるのかな?」

「……」


 押し黙ってしまったロゼッタに、トゥバルトはそっと眉尻を下げた。


「すまない、困らせるつもりはなかったんだが」

「……ごめんなさい」


 ロゼッタはそう言って頭を下げる。トゥバルトは小さく首を横に振った。


「理由を聞かせてもらえるだろうか?」

「理由は――わたくしのワガママなんです」

「ワガママ?」


 トゥバルトが問い返すと、ロゼッタはコクリとうなずいてから大きく息を吸う。