「お休みのところ失礼いたします。ロゼッタ様にお客様がいらっしゃってますが」

「お客様?」

「はい、ドーハン騎士団長が」


 取次を受け、ロゼッタは急いでトゥバルトのもとへ向かう。


「ロゼッタ嬢」


 トゥバルトはロゼッタを見るなり、満面の笑みを浮かべた。


「急に呼び立ててすまない。ロゼッタ嬢の顔が見たくて――食事でも一緒にどうだろう?」

「もちろん、トゥバルト様がよろしければ」


 ロゼッタはそう言って微笑み返す。それから、キョロキョロと視線を彷徨わせた。


「……? なにか?」