(ロゼッタ嬢は強くて弱い)


 どれだけ辛くても、悲しくても、ロゼッタは己の幸せを追い求めることをやめない。けれどそれは、傷つかないということではなかった。

 ライノアが思うにロゼッタはすでにボロボロだった。散々傷ついた後で、それを満たすために見つけた幸せへの道標が『お金』という存在で。お金を――幸せを求めるあまりに自分をたくさん犠牲にして、傷ついて、傷ついて――それでもまた立ち上がる。ロゼッタは幸せになることを決して諦めない。


 そんなロゼッタをライノアはすごいと思った。それから、自分はこのままでいいのだろうかと問いかけるようになったのだ。


「この間から思ってたんですけど、ライノア様の雰囲気、なんだか少し変わりましたよね」

「……そうですか?」

「ええ。服装からして以前よりもオシャレっていうか、なんだか洗練されている気がしますし、髪型とか顔つきとか、はじめて会ったときとは別人みたいで……」


 クロエの言葉にライノアは微笑む。