(驚きましたわ)


 まさか、あんなことを言われるとは思っていなかった。それまでフローリアの話をしていたこともあり、突然の告白に戸惑ってしまったのだ。
 トゥバルトはこれまでクローヴィスほどロゼッタに迫ってはこなかったし、裏表がないように見える分、なにを考えているかがわかりづらい。

 ロゼッタがためらいがちに顔をあげると、トゥバルトと視線が絡んだ。熱い眼差しにロゼッタの体が熱くなり、先程よりも胸がドキドキと大きく鳴る。


(これは……マズイですわ)


 トゥバルトの本気が感じられるから、無性に恥ずかしい。むやみに目を合わせたら、一気に持っていかれそうだ。さすがは騎士団長。真っ向勝負にめっぽう強いのだろう。