(トゥバルト様にとって一番大事なのは愛娘であるフローリア様)
人は己の価値観を尊重してくれる相手に惹かれるものだ。ならば、ロゼッタもそこを見越して攻めていくべきだろう。ロゼッタと結婚することはトゥバルトにとってメリットが大きいと、そう思ってもらわなければならない。
「フローリア様にお土産は買われましたか?」
「いや……正直俺はあの年頃の子がなにをほしがるのか、ちっともわからなくてね。仕事でほとんど時間も取れなかったし、ズルズルと先延ばしにして今日まで来てしまったのだが」
「でしたら、帰りの道中でわたくしと一緒に選ぶのはいかがでしょう?」
「ロゼッタ嬢と?」
ロゼッタの提案に、トゥバルトは表情を明るくする。
「ええ。わたくし、元々お買い物が大好きなんです。フローリア様とは同じ女同士ですし、どんなものなら喜んでいただけるか、適切なアドバイスができると思いますの。もちろん、トゥバルト様からフローリア様のお話を聞きながら、ということになりますが」
「そうしてもらえるとありがたい!」
トゥバルトがロゼッタの手を握る。ロゼッタはニコリと微笑んだ。
人は己の価値観を尊重してくれる相手に惹かれるものだ。ならば、ロゼッタもそこを見越して攻めていくべきだろう。ロゼッタと結婚することはトゥバルトにとってメリットが大きいと、そう思ってもらわなければならない。
「フローリア様にお土産は買われましたか?」
「いや……正直俺はあの年頃の子がなにをほしがるのか、ちっともわからなくてね。仕事でほとんど時間も取れなかったし、ズルズルと先延ばしにして今日まで来てしまったのだが」
「でしたら、帰りの道中でわたくしと一緒に選ぶのはいかがでしょう?」
「ロゼッタ嬢と?」
ロゼッタの提案に、トゥバルトは表情を明るくする。
「ええ。わたくし、元々お買い物が大好きなんです。フローリア様とは同じ女同士ですし、どんなものなら喜んでいただけるか、適切なアドバイスができると思いますの。もちろん、トゥバルト様からフローリア様のお話を聞きながら、ということになりますが」
「そうしてもらえるとありがたい!」
トゥバルトがロゼッタの手を握る。ロゼッタはニコリと微笑んだ。



