「だって、王族には様々な義務が伴いますし、一介の貴族より自由が効かないでしょう?」
特にお金が、とはさすがのロゼッタにも言えない。ロゼッタがじっとランハートを見つめると、彼はそっと目を細めた。
「なるほど……あなたの考えはなんとなくわかりました。ただ、僕の場合は元々王族なので、義務や自由が制限されるという感覚はありません」
「まあ、そうでしたか……」
前提条件が違うのでは、参考にならないだろうか? ロゼッタはしゅんと肩を落とす。
「加えて、ライラ様が逃げ出して王太女にならなかった場合、僕自身が王太子に選ばれていた可能性もあったんです。自分が王太子になるのは面倒くさいし、だったら王配になったほうがマシだ、というのが婿候補に選ばれた当初の僕の考えでした。ですから、正直言ってライラ様のお相手に選ばれなかったとしても構わなかったんです」
「え……」
ロゼッタほどではないかもしれないが、なかなかにあけすけな本音だ。彼の言わんとしたいこと、価値観が理解できるからこそ、ロゼッタは少しだけ戸惑ってしまう。
特にお金が、とはさすがのロゼッタにも言えない。ロゼッタがじっとランハートを見つめると、彼はそっと目を細めた。
「なるほど……あなたの考えはなんとなくわかりました。ただ、僕の場合は元々王族なので、義務や自由が制限されるという感覚はありません」
「まあ、そうでしたか……」
前提条件が違うのでは、参考にならないだろうか? ロゼッタはしゅんと肩を落とす。
「加えて、ライラ様が逃げ出して王太女にならなかった場合、僕自身が王太子に選ばれていた可能性もあったんです。自分が王太子になるのは面倒くさいし、だったら王配になったほうがマシだ、というのが婿候補に選ばれた当初の僕の考えでした。ですから、正直言ってライラ様のお相手に選ばれなかったとしても構わなかったんです」
「え……」
ロゼッタほどではないかもしれないが、なかなかにあけすけな本音だ。彼の言わんとしたいこと、価値観が理解できるからこそ、ロゼッタは少しだけ戸惑ってしまう。



