「それにしても、ロゼッタったら、いったいどうしちゃったんだろう?」


 と、唐突に話題が移り変わる。ロゼッタは思わずシーツを上までひっかぶった。


「これまでにもこんなことが?」

「いいえ、一度も。ロゼッタって元気がありあまっているっていうか、接しているこっちの気力まで奪ってくるような人ですから」

「言えてますね」

(聞こえてますわよ……!)


 シーツの下で、ロゼッタは唇を尖らせた。


「ですから、こんなことははじめてで、私まで動転してしまって」

「……そうですか」


 ライノアが静かに返事をする。なんとなく出て行きづらい雰囲気だ。