そして今、ぼんやりと目の前の尚のことを見つめている。
「このラジオ、生放送?小さい子の生電話で、よく放送事故が起きないな。俺も子供になりすまして、相談してみようかな」
そんな冗談を言って笑う。
「尚の声は大人っぽいから、中学生になりすますのも無理でしょ」
「やっと、笑ってくれたな」
そう言われ、自分が今、笑っていたことを知った。
「説教するわけじゃないけど、もう二度と昨夜みたいな真似はするなよ」
「ごめん⋯⋯」
「全く⋯⋯。相手が俺じゃなかったら、何もないでは済まなかっただろうよ。好きでもない相手と過ち犯して、子供でもできたらどうするつもりだったんだ」
説教するわけじゃないと言いながら、延々とお説教を始めた尚。
「ねえ、ひとつ聞いていい?」
お説教を遮って尋ねる。
「どうしてなの?」
「何が?」
「どうして、尚は何もしなかったの?」
「あのなぁ⋯⋯人の話、聞いてなかったのか?」
「このラジオ、生放送?小さい子の生電話で、よく放送事故が起きないな。俺も子供になりすまして、相談してみようかな」
そんな冗談を言って笑う。
「尚の声は大人っぽいから、中学生になりすますのも無理でしょ」
「やっと、笑ってくれたな」
そう言われ、自分が今、笑っていたことを知った。
「説教するわけじゃないけど、もう二度と昨夜みたいな真似はするなよ」
「ごめん⋯⋯」
「全く⋯⋯。相手が俺じゃなかったら、何もないでは済まなかっただろうよ。好きでもない相手と過ち犯して、子供でもできたらどうするつもりだったんだ」
説教するわけじゃないと言いながら、延々とお説教を始めた尚。
「ねえ、ひとつ聞いていい?」
お説教を遮って尋ねる。
「どうしてなの?」
「何が?」
「どうして、尚は何もしなかったの?」
「あのなぁ⋯⋯人の話、聞いてなかったのか?」



