芸能科でトップアイドルを目指しますっ

「こんにちは。白鳥ゆきさんですね。私、こういう者なんですけど、アイドルに興味ありませんか?」

青木さん。今の私のマネージャーさんのその言葉が私を変えたきっかけだった。

アイドルなんてあんまり興味がなかった私はその場ではその話を断った。人前で歌うなんてそんなの私にできるわけないし、人見知りだし。


でも、何度も何度も私をアイドルに誘いに来た。

「ゆきさん。すぐにアイドルになれ、なんて言ってないの。ゆきさんがやりたいって思った時にできたらいいなって思ってるの。でも、できたら、うちの事務所に所属するだけしてくれないかなって思ってる」

「なんで私なんですか?」

「んー、初めてゆきさんをみた時は顔だったの」

やっぱり。自分で言うのはなんだけど、結構私、顔は整ってる方だと思う。可愛い系じゃないけど、まあ、かっこいい美人って感じかな。でも、この顔のせいでいろいろあったんだ。だから、この顔を使うのはやなんだよね

「そんな顔しないで。これは、初めて会った時のゆきさんの印象だから。でも、だんだんとゆきさんをスカウトしてるうちにね、ゆきさんの優しさとか、カリスマとか、いろいろ感じたの。ゆきさんはアイドルになるべきだって」

「私にアイドルに向いてるところなんて全然ないと思います。顔も可愛いってよりかはかっこいい部類に入ると思いますし」

「いえ。ゆきさんはとってもアイドルに向いてると思います」

「まあ、ありがとうございます。でも、あなたの言う事務所には入る気はありません」

「そこを、なんとか。ゆきさんを全面的に支援します。それに、ゆきさんが通いたいと思う高校も用意できます」

「高校、ですか‥‥‥?」

「はい。ゆきさん、中学でゆきさんを知る人のいない高校に行きたいって思うって前に言っていましたよね?」

「言いました」

「そこで、上にここの近くにある芸能科にゆきさんを入れられないか掛け合ってみたんです。そしたら、オーケーが出たんです!」

誰も私を知る人がいない高校かぁ、確かに魅力的かもしれない

「でも、そこに行ったら、アイドルにならなくてはいけないのでは?」

「もちろんっ ゆきさんとの交換条件と行きたいと思ってます。私も結構ギリギリだったんです。そこの高校結構審査が厳しくって。でも、ゆきさんがうちの事務所に所属してアイドルになれば入れます」

「むむむ」

「ゆきさんは誰もゆきさんのことを知らない高校に入れて、私は、ゆきさんをうちの事務所でアイドルデビューさせられる。win-winでしょ」

破格の条件かもしれないな‥‥‥近くの高校なのに知ってる人がいないなんて、探し求めてた条件だもんね。

「わかりました。その話、受けます」

「本当!? やった 明日からよろしくね。ちょっと準備があるから、続きは明日来てからにする。待っててね」

「はい」