中島くんはなぜか私にキスをせがむ

「そのまんま柊矢って呼び捨てがいい」

子供っぽくそう言われて私はまた赤くなった

いつも思うけど絶対に中島くんは私の反応を見て楽しんでいる

私はいつも負けているようで悔しくなった

「しゅ、柊矢…?」

恥ずかしくて恥ずかしくて、私は絞り出すように言葉を発した

「そんな恥ずかしそうに言われると、こっちまで恥ずかしくなる…」

珍しく中島くんもちょっと赤くなっている

やっぱり中島くんが呼びがいい

そう言うと、「だめー。ちゃんと練習してね」

そう言われて、「無理」と言って私達は笑い合った