中島くんはなぜか私にキスをせがむ

それからすぐ経って、雪平くんは呆気なく関西に引っ越してしまった

別れ際LINEで、『関西に行っても元気でね』って精一杯の強がりで送ったら、『うん。関西で頑張る。俺、美桜の事本当はそんなに好きじゃなかった。美桜も早く俺の事は忘れて、次の彼氏作ってよ』って、皮肉たっぷりな返信が返ってきた…

私はショックだった

そんなに好きじゃなかったって言葉もそうだし、次の彼氏とか考えられる訳ない…

私は『さようなら…』と一言だけ送って、私たちがそれ以降連絡を取り合う事も、会う事もなかった…

私の淡い初恋は、たった1ヶ月で塵のごとく、ハラハラと散っていった…

それから私は、人を好きなる事をやめた…

好きになってもどうせすぐに別れるだけだし、相手が本当に好きかなんて分からない…

プロノスに出会ったのは、私が恋愛に臆病になっていた高3の頃だ

進路への不安と、受験のストレスで潰れそうになっていた時、友達に勧められて始めた携帯のアプリゲームが、私を救ってくれた

雪平くんがいなくなってしまった事への喪失感を紛らわす為に、ひたすら勉強に打ち込んだ私は、難関大学の法学部に合格し、大学でも私のプロノス好きは変わらなかった…

アプリゲームは、バーチャルの世界は裏切らない…

二次元のリアル体験はもう嫌だ…

気付けば私は、アプリゲームで気を紛らす、推し活女子になっていた…