「今日中島くんがいるのって珍しいね」

ミーハーな利麻ちゃんが私に耳打ちする

同じサークルなのにレアキャラな中島くんがいることは同級生の間でも珍しい

「そうだね…」

私は気もなさそうに答えた

まあ私には関係ない

相変わらず女子にも男子にも大人気の中島くんはワイワイガヤガヤ友達に囲まれている

世の中の中心に立つ人物っていうのはああいう人なんだろうなと、私は自分とは別世界の住人認定をして中島くんを見ていた

「ちょっとトイレ行ってくね」

トイレに立ち上がり、私は少し人手のない廊下を歩いた

トイレを済ませ歩いていると、向こうから少しチャラそうな男子が二人歩いてくる