中島くんはなぜか私にキスをせがむ

ベンチに座って話す事になった私達は、自動販売機で飲み物を買って話す事にした…

どうぞとお茶を渡し、これで良かったですか?と辿々しく手渡す私に、美冬さんはクスッと笑っている

私は何で笑ってるんだろう?と不思議に思った

美冬さんが私に話って何だろう?

私と中島くんはもう別れてるのに⁈

まさか…私の存在が気に入らないとか言われるのかな?

でも、私が中島くんと同じ大学で学部まで一緒なのは仕方のない不可抗力だし⁈

存在がうざいとか言われたらどうしよう??

私が一人怖がっていると…

「今日私が来たのは、単刀直入に言うと、柊矢と元に戻ってくださいって言いに来ました」

美冬さんが放った言葉は、意外すぎる言葉だった⁈

「えっ⁈」

私は驚きを隠せない

「私と柊矢は本当にもう何もありませんから、ただの幼馴染だし、あなたが何も心配する事はありません。極論言うと、私はまだ柊矢に気持ちがあって、彼にずっと好きだったと告白しました。でも、柊矢にはもう私への気持ちは微塵もありませんでした…ただ私が1人になってしまって可哀想だから傍にいてくれただけです…」

柊矢がこっちに帰ってきた1ヶ月…と言って美冬さんは更に静かに話し始めた…

「柊矢は私の傍にはずっといてくれました…母を亡くして、たった1人になった私を憐れんだからです。私は柊矢にずっと忘られなかったから、傍にいてほしい、行かないで欲しいといいました…でも…俺にはもう好きな人がいて、その人が大切だからと言って断られました。でも、私が泣いて縋ったから、優しい柊矢は私をただ放って置けなかったのだと思います。その証拠に彼は、私と1ヶ月間一緒にいても、私に指一本触れませんでした…それだけ、あなたの事を思っているんだと思います…」

美冬さんの言葉に、私は驚いた