90秒で始まる恋〜彼と彼女の攻防戦

そこで、自分の迂闊さに気がついた。

ぱ、パンツを出してたとか、痴女とか…

うわっ、わ、わ、わ、わ……

辺りを見回し、自分達以外に誰もいない事を自分自身で確認し、ホッとする。

その様子が、彼のツボにハマったのか⁈『リスみてー』と呟き喉元でクッククと笑ってる。

なんだか、小馬鹿にされているようで面白くない私は、彼の側まで距離を詰め見上げた。

「お粗末な物をお見せして、申し訳ありませんでした」

ぷっ…と吹き出した彼。

ほんと、笑いすぎ。
ムカっとする気持ちを押し隠し頭を下げた。

「忘れてください」

「……わかった。じゃあ急ぐから」

先程までの表情から彼は一変して、無表情で横を通り過ぎて行くが、ふと、足が止まり振り向いて、ニヤッと笑った。

「目の保養にサイコーだったよ。魅力的な尻を見せてくれてありがとう」

こう言う時は、相手の気持ちを推し量って触れないでおくのが、人としてのルールだろうに、無神経な男に怒りで作った拳を繰り出そうとしたが、捨てゼリフを残した彼は、既にそこにはいなかったことで、やり場のない怒りの拳を引っ込めて、窓に映る自分の後ろ姿を見つめる。