久しぶりに会う詩乃はいつものようにラフな装いで、それがまた可愛らしい。
クリスマスを一緒に過ごしてから、ますます彼女は特別な女性になってしまった。
いつものようにふたりで買い物し、料理を作り、一緒に食べてのんびり過ごす。
詩乃から突然の提案があったのは、いつもの穏やかな昼下がりのことだった。
「ねえねえ、日帰り旅行いこうよ」
詩乃は、あるwebページを開いて言った。
「旅行ですか」
詩乃が淹れたお茶を口元に運んでいた明人は、マグカップをテーブルに置いた。
以前、美味しいと言ったルイボスティーだ。
少し入れた砂糖が、コクを引き立てている。
このお茶を明人が気に入ったことを、覚えていてくれたのだろう。
「みてみて、こういうとこ」
詩乃が、開いたwebページを見せる。
