可憐な華はには毒がある。




美しい少女と小柄で可愛らしい少女が薄暗い夜道を肩を並べて歩いている。





「ローズ様、ごめんなさい……。」


「……。」


「わ、わたし、上手くできなくて……。お願いです。見捨てないでっ」


ギュ

不意に温もりが牡丹を包む。抱きしめられている、と気づいた牡丹ははっとして顔を上げた。


「牡丹が無事で良かった……。あのね、牡丹。私が怒っているのは、失敗したからじゃないわ。牡丹が危険な目に合いそうになったからこんなに怒っているの。」


「ろーずさま、ごめんなさい。
つぎからはむちゃしません……。」


牡丹の瞳には涙が溜まり今にもこぼれ落ちそうだ。



「次からは本当に無茶しちゃダメよ。私だって何時でも助けに行けるわけじゃないんだから。」


「本当はもう少し言いたいことがあるのだけれど……」

と、言いつつローズは気品溢れる美女の元へ歩いていく。


「後は任せたわ。ダリア。」




「ええ。ここは私に任せてローズはもう休みなさいな。今日はここに来る予定ではなかったでしょう?」



ダリアと呼ばれた美女は上品に微笑みながらそう答えた。




「……うん。
ちょっともう限界迎えそうだから先に帰るね。」



「気をつけて。また会いましょう。」



ダリアの言葉を聞いた後、ローズは急いで空へと駆け出した。