可憐な華はには毒がある。

__コツンッ、鳴り響いていた靴の音がそこで止まった。


「妾の仲間に何をしておるのじゃ?」



鈴を転がすような声でいて、場を掌握するような声が響いた。


そこに現れたのは、魅惑的でいて高潔な雰囲気を纏った女であった。


「のう、聞いておるのかえ?」


周りの空気と調和しない美しい黒髪がさらりと落ちる。


問いかけられた男たちはぼうっとその女に見惚れている。


「答えられぬか。貧弱なヤツめ。」



端正な顔を歪め、心底残念そうに女は言い放った。



そして少女の方を向き、ゆっくりと話しかけた。



「……牡丹。帰ろうか。」



「……はい。」


牡丹と呼ばれた少女は、嬉しさの中に少しの悔しさを滲ませながらその女に応え、後を追う。



___コツコツコツ



「そうじゃ、お主らよく覚えておくが良いぞ。
妾の仲間に手を出した者の末路をな。」


そう言い放ち、残虐に笑った。


しかし男たちはもう既に理解することすらできていないようだった。


爛々とした黄金色の瞳が男たちを睨みつける。


女は静かに去っていった。


魅了され、ただただ見惚れ狂う男たちを残して。