可憐な華はには毒がある。



ものすごーく気になっているけど、聞いていいのかな……。


なんて考えてたら、美形さんがじーっとこっちを見つめていることに気がついた。


「えっと...私の顔に何かついてます?」


「……。」



こ、こまった。

困惑しつつすい先輩のお兄さんに助けを求めるべく視線を送る。


……。

ただニコニコとこちらを見守っている。


見てないで助けてください!!


目で訴えかけても無駄だとわかった私は、普通に助けを求めることにした。


「えっと、お兄さん?……あっ、お名前なんていうんですか?」


名前聞き忘れてたっ!


「俺は徠。そいつは詩月。」


いや、あんたが答えるんかいっ!



美形さん、いや、徠さんが返事をした。


……。


つい、心の中で突っ込んでしまった…



「フフッ、そう、僕は星城 詩月だよ。」



さらりと、綺麗な紫髪が揺れる。



「よろしくね、宵宮さん?」


な、なぜ私の名前を知っているのか……。


驚いた顔で紫苑さんを見ると楽しそうに笑っている。


「電話繋がりっぱなしだったんだよ。」


少し真面目そうな表情をして視線をすい先輩に向ける。


「全く、すいもしっかり切らなきゃね?」


「うぅ、気をつけるね、おにい。」


しょんぼりしている先輩もかわいいっ


もう、すい先輩ってばおっちょこちょいだなぁ。



……。



いや、騙されるな私っ!


この人電話が切れてないことに気づいたら、切ってあげればいいのに、私たちの会話を聞いてたんだ…。


お腹が真っ黒タイプだ……。



若干引いた目で見ていることに気がついたのだろうか。



紫苑さんが少し目を見開いてこちらを見た。



「あ、あれ?バレてる?」



その端正な顔が少しばかり歪んだ。



あっ、余裕が崩れた。なんて考えていたら、



突然綺麗な顔がグッと近づいてくる。


目がバッチリ合う。そしてにっこりとした圧を感じされる笑みで


「視線が冷たくないかい?僕、何かしたかな?」



「い、いえ……。」



何も言えないよっ!怖すぎる!



「そうだよね。ごめんね、変なこと聞いて。」



「……いえ。」



「おい、もうやめてやれ。紫苑。」



「……?」



「……圧が凄かったぞ。」



…ありがとう!!徠さん!



「あぁ、ごめんね」



よ、よかった、最初見た飄々とした笑みに戻った!


するといつの間にかセバスさんがドアを開けて待っていたようで、


「坊っちゃま方、着きましたよ。」


もう着いたんだ!早いな!