可憐な華はには毒がある。

……す…るす……


誰かが私の名前を呼ん……で…る……?




重たい瞼をゆっくりと開ける。



光が目に飛び込んできて、すごく眩しい。



ん……?



誰かい…る…?



眠たくてあんまり頭が回らないや……。


柔らかな金髪に、海を閉じ込めたかのように美しくきらめく海色の瞳をした…………



…………。



えっと……



…………。




天使……?




「〜〜!!」




天使が何か言ってる?段々と聞き取れるようになってきた。





「あるす!あそぼーよ!」




……ちょっと、まって…



なんで…名前知って……




「まだ、ねむいのー?」




……うん。深い眠りの中にいるみたい。




いわゆる白昼夢ってやつ?


ところで、なん……



「じゃあ、僕もういくね!」



えっ……なんで、ねぇ、置いてかないでっ



頑張っておきるからっ




お願いっ!まってよ……!





私をもう置いてかないでっ……




私は咄嗟に手を伸ばしてその子の手首を掴んだ。





「また、会えるから。今はお別れ。」



妙に大人びた口調でそう言い残して去ってしまった。




……あの子…………



どこかで……



…………。



…………。



気のせいかな……。



あの、無邪気な天使……いや、子どもに気を取られて気づかなかったけど……





ここは……花畑?



まぁ、どこでもいいか……。


置いていかれたショックなのかついぼーっとしてしまう。

近くにある花をぼーっと眺める。あっ、黄色いゼラニウムだ……。そう、花言葉は確か、偶然の出会い、だっけ?


そういえば、私の声はあの子に届いていたのかな……?



話が噛み合っているような、いないような……。



心地よい風が私の頬を撫でる。



何を考えてたんだっけ...?



にしても、この花の香り私好きなんだよね!



小さい頃に行った……



えっと……



どこなんだろう?



思い出の場所?




◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎





なんでこんなに記憶が無いんだっけ?