ねぇ知ってる?
所謂上級国民って呼ばれてる人達ってね、妖が多いんだって。
少女は何を言ってるんだと言わんばかりに笑う。
ふふっ何それっ
そんなのただの噂でしょ
信じてるの?
ほんとなんだって!
だっておかしいでしょ!お金持ちってみんな顔面国宝だし!
それを聞いた女の子はくすくすと笑いながら言った。
あっ、もしかして...
この世のものとは思えない美しさってこと?
それも...あるんだけど...
言い表せる言葉は見つからなかったようで、微妙な顔をしていう。
なんかカリスマ性が異常なんだよね...
それを聞いていた少女は納得いかないようで、既に視線はスマホへ向かっている。
ふーん。よく分からないけど気のせいじゃない?
それより!新しくできたカフェ行かない?
えっ、行きたい!
決まり!
そう言って楽しそうに女の子たちは去っていった。
この世界には、“人ならざる者たち”が存在しているという噂話がある。
なんとも、不思議な話だが、いわゆる"天才"と、呼ばれるものたちのほとんどが、"人ならざるもの"らしい。
人々は、彼らを「妖(あやかし)」と呼んだ。
この世の中で妖たちは、圧倒的なカリスマと特有の力で、上級階級に君臨している。
ただの噂話ではないのだ。
これはそんな世界で生きる一人の少女のお話。
