さくらびと。 恋 番外編(3)

 




 春の出会いから数ヶ月が経ち、冬になった。











桜井蕾の心は、有澤先生への想いで満たされていた。










しかし、彼の左手の薬指に光る指輪が、蕾の胸に小さな棘のようにいつも刺さっていた。












妻を亡くした悲しみから、まだ立ち直れていない彼を、自分が愛することは許されるのだろうか。








そんな蕾の戸惑いをよそに、病棟には新しい風が吹き込んできた。