カバンからフットサルのシューズを出して底をみた。
「ダメだ、シューズを変えよう」
しばらく変えてなかったシューズの底はだいぶすり減っていた。
ソファに横になり、スマホからレミィの曲をかけた。
曲を聴きながら天井を見ていると家事代行サービスの中野さんを慶悟は思い出していた。
相変わらず部屋はぐちゃぐちゃ、これで松葉杖をついて歩くとなったら部屋の中でも転びかねないんじゃないかと思い始めた。
起き上がって前にもらっていた名刺を探したが見つからない。
こういうとこだよな、部屋が汚いと…
今も前のようにまた段ボールが廊下に置かれていて、松葉杖がうまくつけなかった。
「また…お願いしようかな、中野さんに」
慶悟は名刺を諦めスマホからビスケットのホームページを検索して電話をかけた。
中野さんを指名して明日の11時から3時間で片付けと食事をお願いしたのだった。
次の日、11時に慶悟のマンションのインターフォンが鳴った。
「はい」
「ビスケットの中野です」
「鍵開いてるから中まで入ってきてください」
「あっ、はい…」
昨日指名が入っていて美麗はびっくりした。
もう会えないと思ってたし、また急な依頼だったし、心の準備が必要なくらいは美麗は慶悟の事が気になっていた。
でも何故気になるのかはわからなくて、部屋を掃除したいから気になるのか、それとも別の気持ちなのか…



