「放射線科に連絡しとくからMRI撮ってこい」
「はい」
ゆっくり歩いて行くと当番の技師が待っていた。
「すみません、お願いします」
「どうぞ」
約40分ほどかかり、お大事にと声をかけてくれて、病棟に戻った。
入院棟のパソコンにデジタルフィルムが出されると、鍋先生と看護師達と一緒にフィルムを見た。
「はい、畑野、これを見て病名を答えよ」
「左足首の靭帯損傷ですね」
「正解、処置は?」
「2週間は安静と固定、3週間から6週間で訓練をして、7週目から筋力強化、10週目くらいからはスポーツも軽く出来る感じですかね、全治2ヶ月って所です」
「OKだ、固定の準備を」と看護師に告げた。
「はい」と看護師達が動いてくれた。
固定されると慶悟は立ってみた。
「ありがとうございます、鍋先生」
「明日は休みだよな、火曜日のオペが終わったら3日は休め、俺が代わってやれそうなスケジュールだ」
「3日も?宿直とかはできますよ」
「宿直でも急患はいつ入るかわからん、松葉杖をついた医者では患者も不安だろう」
「…はい」
「部長に報告しておくから後は部長の判断だ、もう帰って休め、ウロウロするなよ(笑)」
「ありがとうございました、早く処置してもらえて良かったです」
「あまり気にするなよ、医者も人間だ、病気もするし怪我もする」
「…はい」
慶悟は頭を下げて松葉杖を借りてタクシーで家に帰った。
「はぁ…参ったな…」
今までこんな大きな怪我はしたことなかった。
いつまでも若いと思ってたらだめだ、29歳のおっさんだな…



